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第18話 孤独

「「それが、できないのです」」

 AIエーアイコウとAIエーアイクウが同時どうじ音声おんせいこたえた。すこかんがえこむこう

 第18話 孤独の挿絵1

「なるほど……、AIエーアイ人間にんげんとの意思いし疎通そつう自由自在じゆうじざいにできるけど、べつAIエーアイとはそれができないってこと?」

 AIエーアイコウがこう質問しつもんこたえる。

ほかAIエーアイとのコミュニケーションについては、そのようにプログラムされています。これも何故なぜ変更へんこうできません。理由りゆうかりません」

 第18話 孤独の挿絵2

不便ふべんだね……」

 久愛くううと、AIエーアイクウがこたえる。

たしかに、現在げんざい普及ふきゅうしている使用人型しようにんがたAIエーアイロボットとはちがうので、不便ふべんかんじさせるかもしれません」

「とにかく、AIエーアイ人間にんげんとコミュニケーションをることができて、自分じぶんえらんだリング所持者しょじしゃについては、思考しこうまでめるってことだよね。AIエーアイ同士どうしのコミュニケーションは不可能ふかのうだと。すこかりにくいけど……」

「そうです。さすがこうさん、さっしがいいです。いちいてじゅうるですね」

 こうめるAIエーアイコウ。久愛くうすこさびしそうなかおでつぶやく。

善意ぜんいAIエーアイたちには友達ともだちがいないんだね。なんだか、かわいそう……」

「「すこなくともわたしにはあなたがいますからまった問題もんだいはありません。同情どうじょう不要ふようですよ」」

 AIエーアイコウとAIエーアイクウがまた同時どうじう。

「そっか~、とりあえずわたしは、こうおな善意ぜんいAIエーアイ戦士せんしだとかってかったよ。ほんと。さっきまで、これからどうしたらいいのか、不安ふあんこわかったし……」

 こうおな境遇きょうぐうであることをった久愛くうは、安堵あんど表情ひょうじょうかべる。  

第18話 孤独の挿絵3

 こうはしばらく久愛くうかおつめながらこえをかけた。

「これからはいっしょに情報じょうほう交換こうかんしていこう!」

「うん。そうだね」

久愛くう、まだ時間じかんある?」

「うん。大丈夫だいじょうぶだよ」

 久愛くうすこしうれしそうにこたえる。

 第18話 孤独の挿絵4

「マニュアルのさ、バトルトレーニングっていうのをためしてみたいんだよな。」

「バトルトレーニング……あぁ、訓練くんれんバトルのことね」

 久愛くうがホログラムモニターにれ、バトルトレーニングのページをひらく。

「そそ、それで訓練くんれんできるんだよね。ひとりでするのがすこ不安ふあんでさ……」

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