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第1章

小説本編

第23話 手を焼く

 間まの抜ぬけた高たかい声こえで嗅覚スメールが叫さけぶ。 ブヒーン、ブヒーン、ブヒーン……。 豚ぶたの鼻息音はないきおんと平ひらたい物体ぶったいが空気くうきを切きり裂さく音おとが混まざって響ひびく。 敵てきの鼻先はなさきから深緑ふかみどり色...
小説本編

第22話 馬耳東風

「ま、マジか。恐おそれていたシチュエーションだ。ぶっつけ本番ほんばんじゃないか」 「このかわいい獣けものさん、敵てきだったんだ……『嗅覚スメール』……」 先さきほどまでの余裕よゆうが嘘うそのように動揺どうようを隠かくせないふたり。「洸こうさ...
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第21話 嗅覚

 初はつバトルのふたりの目前もくぜんに現あらわれた異形いぎょうの獣けもの。 ふたりは訓練用くんれんようの敵てきだと思おもい込こんでいた。「ブタか何なにか分わからないけど、大おおきいな……」「でも、何なんだか、かわいい。目めだけじゃなく、鼻は...
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第20話 不意打ち

 洸こうのアジョンが青紫色あおむらさきいろベースなのに対たいして、久愛くうのアジョンは真珠色しんじゅいろベースのドレスだ。 優雅ゆうがさを感かんじさせるブラウスの裾すそはコートのように長ながく、何層なんそうかに重かさなったレースのついたスカ...
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第19話 同期

 少すこし下したを向むいてうなだれる洸こうに、久愛くうが率直そっちょくに言いう。「スキルが全部ぜんぶ、慣用句かんようく、ことわざ、四よ字じ熟語じゅくごとかで名付なづけられているよね! 洸こうの唯一ゆいいつ苦手にがてな科目かもく!」「そうなん...
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第18話 孤独

「「それが、できないのです」」 AIエーアイコウとAIエーアイクウが同時どうじに音声おんせいで答こたえた。少すこし考かんがえこむ洸こう。 「なるほど……、AIエーアイは人間にんげんとの意思いし疎通そつうは自由自在じゆうじざいにできるけど、別...
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第17話 個性

 AIエーアイクウがさらに説明せつめいを続つづける。「生年せいねん月日がっぴから、星座せいざや干支えとのスキルが、好すきな色いろや氏名しめいの漢字かんじなどから属性ぞくせいと色いろスキルが決きまるのです。そして、所持しょじ者しゃの身体的しん...
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第16話 能力

 ブーン──。 ふたりの左手人差ひだりてひとさし指ゆびのリングから、ホログラムモニターが映うつし出だされる。「えーっと……メインスキルってところ、私わたしは五月ごがつ五日いつか生うまれの牡牛座おうしざだから牛うし、月つきの干支えとが馬うまで...
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第15話 紅潮

第15話紅潮~物語の流れで覚える国語力・語彙力アップ5000、AI暴走中!~暴走する悪意のAIに少年と少女と猫がコトバの魔法で挑みます!~第1章葉月洸乃介、ティーン向け教材童話絵本、慣用句・ことわざ・慣用句・難語をらくらく覚えられる小説!
小説本編

第14話 確認

第14話確認~物語の流れで覚える国語力・語彙力アップ5000、AI暴走中!~暴走する悪意のAIに少年と少女と猫がコトバの魔法で挑みます!~第1章葉月洸乃介、ティーン向け教材童話絵本、慣用句・ことわざ・慣用句・難語をらくらく覚えられる小説!