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第1話 遭遇

5.0

 第1話 遭遇の挿絵1    

 とある都市としの、とあるまち──。

「なんだ? あれは?」

 葉月洸乃はづきこうのすけは、ボード(空中くうちゅう飛行ひこうするいた)にって学校がっこうからかえ途中とちゅう近所きんじょ公園こうえん不思議ふしぎ光景こうけいた。

 第1話 遭遇の挿絵2   

 いぶかしそうに公園こうえんながめるかれは、家族かぞく友人ゆうじんから「こう」とばれている中学ちゅうがく一年生いちねんせい

 私立しりつしん学校がくこうかよからはなけるような知的ちてきかおちの優等生ゆうとうせいだ。

 くわえて、運動うんどう神経しんけい抜群ばつぐんで、文武ぶんぶ両道りょうどうタイプだ。  こうにしたのは公園こうえん中央ちゅうおうあたりでひか物体ぶったいだった。

第1話 遭遇の挿絵3  

 好奇心こうきしん旺盛おうせいかれは、ボードからりてうでにかかえ、そのひかりちかづいていく。

 こう園内えんないにも公園こうえん周囲しゅういにもひとはいるのに、だれづいていないようだった。

「リングか?」

 リングとは指輪ゆびわのことだが、ただの指輪ゆびわ意味いみするものではない。簡単かんたんえば、指輪型ゆびわがたのパソコンだ。

 現在げんざいは、二〇五〇年にせんごじゅうねん日本にほん

 かつてパーソナルコンピューターとばれたじょうほうしょ端末たんまつは、スマートフォンという携帯けいたい端末たんまつて、指輪ゆびわ眼鏡がんきょうなどけられるちいさなウェアラブルたんまつ主流しゅりゅうとなった。

 いまではからだ一部いちぶひとさえ大勢おおぜいいる。指輪ゆびわ端末たんまつなんて、もうだれおどろかない、ふるたんまつだ。

 しかし、こうはそのゆびひろうことをちゅうちょしていた。

 ひかかたがとにかくあやしい。まばゆいほど青紫色あおむらさきいろひかりはなっている。そのことがこころっかかっていたのだ。

 すると、おぼえのないこえみみはいる。

わたしってください」

「ん?だれ?」

「はやく。こうさん、ひろってください」

語句の意味

いぶかしそうに・・・あやしそうに、不思議そうに

目から鼻に抜ける・・・かしこそうな様子

知的だ・・・かしこそうな様子

優等生・・・成績も品行も良い生徒のこと

抜群だ・・・とびぬけてすぐれている様子

文武両道・・・勉強も運動もできること

タイプ・・・型  ※「文武両道タイプ」で複合名詞

好奇心旺盛だ・・・めずらしいものや未知のものに強い興味関心をもつ様子

リング・・・指輪、英語でring

パーソナルコンピューター・・・情報処理端末の一種、パソコンのこと

情報処理端末・・・情報を処理する機具のこと

スマートフォン・・・パソコン機能を備えた携帯電話

携帯端末・・・携帯電話の機具本体

ウェアラブル・・・身に着けられる性質の

主流・・・中心となっている様子

躊躇する・・・迷う、ためらう

とにかく・・・何はさておいても

あやしい・・・うたがわしい

まばゆい・・・まぶしい

心に引っかかって・・・気になって

耳に入る・・・聞こえる

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